明日は4月1日ですね。日本では新年度。学校や就職では、新たな場面を迎えます。
今回は、医師の就職事情について書きたいと思います。
と言っても、
①医学部を卒業して初期研修医として臨床研修病院に勤める場合と、
②初期研修を終えた3年目医師が新しい病院に勤める場合とで、
少し異なります。
話が長くなりますが…。
話が長くなりますが…。
①初期研修病院決定のプロセス
初期研修の場合、医学部6年生の時に、基本的にマッチングというシステムで研修病院が決まります。簡単に書くと、学生側は行きたい病院を順位付けして登録し、病院側も欲しい学生を順位付けして登録し、コンピューターが一定のアルゴリズムで互いを結び付ける決まり方です。
一応、就職面接はあり、正式な顔合わせはあります。その後にコンピューターに登録します。
マッチングで決まらなかった場合は、二次募集を行っている病院に学生が各自面接を申し込んで、採用してもらうことになります。
ほとんどの人がマッチングで就職先病院(研修先)が決まっています。決まるのが10月なので、決まってない場合に改めて各自面接に行くとなると、国家試験の勉強にも少々差支えが出ます。
ほとんどの人がマッチングで就職先病院(研修先)が決まっています。決まるのが10月なので、決まってない場合に改めて各自面接に行くとなると、国家試験の勉強にも少々差支えが出ます。
研修病院の全定員は、医師国家試験の合格者数よりも多いので、病院の良し悪しはともかく、どこにも就職できないことはありません。
一応、医師国家試験に受かれば、就職率100%と言っていいでしょう。
一応、医師国家試験に受かれば、就職率100%と言っていいでしょう。
②3年目医師の就職
パターンはケースバイケース。
大学の特定の科の医局に属して、医局人事で就職する病院が決まる場合もあります。入局するにしても、希望を出して希望病院に勤める場合もあります。以下の③で述べる専門医研修を受ける人も多いので、プログラムに登録されている病院を自由に選べるケースも多いのかもしれません。
そこは医局次第じゃないですかね。医局の方針など聞いておいて、その医局に属した場合どうなるのかを占うしかありませんね。
昔はほぼ全員がどこかの医局に属したようです。
医局員であれば、基本的には「医局人事」というものから逃れられませんね。
医師が転勤して、患者さんの側から見ると主治医変更を余儀なくされることがありますが、これは医局人事による転勤だと考えて、まず間違いないですね。
医局員であれば、基本的には「医局人事」というものから逃れられませんね。
医師が転勤して、患者さんの側から見ると主治医変更を余儀なくされることがありますが、これは医局人事による転勤だと考えて、まず間違いないですね。
今も多くの人は医局に入りますが、入らない人も少なからず居ます。
医局に入らない人の場合、個別に病院面接を受けて就職が決まります。国公立病院の場合は自治体の面接を受けるのかな?、よく知りませんが、一般の医療法人なら院長決済です。民間企業の社長決済と同じですね。
③専門医制度
2018年度から新専門医制度が導入されました。内科とか外科とか全部で19の科があり、1つだけ選んで専攻します。
この専門医制度は義務化されていません。また、現状では専門医資格がなければその分野の仕事ができないわけではありません。内科専門医資格がなければ「内科専門医です」と名乗ることはできませんが、「内科医です」と名乗ることは可能ですから。
しかし、多くの人は専門医の資格を取ろうとするでしょう。
プログラムは原則3年間ですが、科により一部は4年間や5年間です。レポート提出や試験なども経てプログラムを終えると、最終的に「〇〇専門医」という専門医資格が与えられます。
3年間で2~3の病院のローテートを要するため、途中で病院を変わります。引っ越しを伴う転勤も当然あり得ます。
以前にも書きましたが、
・医局に入って専門医取得コースを専攻する人が大多数
しかし、
・医局に入らずに専門医を専攻する人
・医局に入るが専門医を専攻しない人
・医局に入らずに専門医も専攻しない人
も少数ですが居ます。
医局に入って専門医コースを専攻するが、専門医資格を取得したら医局を辞めるつもりの人も何人か知っています。
なお、専門医資格は更新制です。資格を取っても、一定の要件を満たして更新しなければ失うことになります。
なお、専門医資格は更新制です。資格を取っても、一定の要件を満たして更新しなければ失うことになります。
④わたしの就職活動(初期研修中→3年目の今回)
医局とか専門医とかの個人的な情報は伏せますが、わたしの場合、当初は4つの科の選択で迷っていました。
アラフィフですが、自身の研修病院も含めて、来て欲しいとお誘いがあった病院が計6つありました。
アラフィフですが、自身の研修病院も含めて、来て欲しいとお誘いがあった病院が計6つありました。
具体的な就職のお誘いは、以下のA~Fの病院6つ。4種類の科が含まれています。
A)初期研修中に2ヶ月間出向していた外部のA病院から、3年目からウチに来ませんかと
院長や副院長に言われていました。
院長や副院長に言われていました。
B)1ヶ月間出向していた外部のB病院から、年収〇〇万円でウチに来てくださいと事務長
から言われました。
から言われました。
C)学生時代から何回か参加していた某科の勉強会で、某〇〇科ならウチが大歓迎しますと
C病院院長から言われていました。
C病院院長から言われていました。
D)ある公立D病院を2年次に見学した際、〇〇科を専攻するなら後押ししますよと院長に
言われました。
言われました。
E)自分の臨床研修病院であるE病院で、専攻科を迷っていてまだ決めてないと研修委員長
の先生に言ったところ、ウチに残って欲しいと言われました。
の先生に言ったところ、ウチに残って欲しいと言われました。
F)先輩の薦めでF病院を1年次に見学していて、2年次にもう一度見学した際に、ウチで
良ければ是非ウチに来てと院長に言われました。
良ければ是非ウチに来てと院長に言われました。
結局、上記の某病院にしましたが、面接というより院長と軽くお話した程度で、アッサリ受け入れていただけることになりました。
わたしは民間企業経験者でアラフィフ研修医です。医師歴が2年のアラウンド50。
大手民間企業なら、50歳前後で職歴2年では、正規社員としての就職はほぼ不可能、不用品扱いです。
病院は、とにかく医師が欲しいのです。医師免許はつくづく強いなぁと実感しました。ありがたいことだと思います。
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